12年に1度咲く花
南インド。ケララ州ムンナール。
ここは紅茶の産地としても有名な場所。
広いインドでここを選んだのは、
たまたまインターネットで
《12年に1度咲くクリンジの花》の
存在を知ったから。
↑これはネットより拝借しました
かわいい紫色
おやおや、ネットとは違うぞ。。笑
でも《12年に1度》という
キーワードだけが私の心を躍らせていたので
先入観はほとんどなかったの。
写真家じゃなくてよかった(笑)
12年に1度って、、すごくない??
私はそれにただただ感動して、
クリンジの花をやっとこの目で見られて
体の内側がジワーっとしたんだよね。
あなたは12年前、何をしていましたか?
12年後の未来は予想できるものでしたか?
さらに12年、どんな人生にしますか?
ここではゆったりゆったりと
時が流れているのだろうか。
なぜあなたは12年に1度咲くの?
まだ私に答えを教えてくれない。
そんなクリンジ様にお会いするのは
とてもとても大変な道でした。
なかなか情報が入らず、
『地球の歩き方』でさえ
地名すら載っていない。
間違えてチェンナイに降り立ち、
ゆっくり陸路で南下し、
9日かけてコチという場所に到着した。
ここから直接バスで行けるという。
コチと言えば、先月100年に1度の豪雨で
450人以上が洪水によって亡くなった。
現在の状況がわからないので
今行ってもいいのかわからなかった。
町が崩壊しているのではないか、
犯罪が多発して旅行客は狙われるのではないか、
みな悲しみの中にいるのではないか、
いろんな不安が私を襲う。
それでもコチはとても美しい町だった。
少し見ただけでは、被害の様子は
わからないほどだった。
この日、直行バスはないというので
コタマンガラムという町へ行った。
3時間待ってもバスは来ない。
もう日も暮れかかり、
土砂降りと雷で進むのを断念。
次の日さらに3時間、山を登っていく。
これが想像以上の悪路で、
ガタガタのコンクリートは
暴走バスを縦に激しく揺らす。
体が全方向に揺さぶられ
脳みそも胃の中もぐちゃぐちゃになりそう。
途中でタイヤがパンクして
足止めになる。
私たちを乗せた大型バスと
大型バス、大型トラックが
狭い道をすれ違う。
少しタイヤがずれれば谷底に真っ逆さま。
バスを降りるとさらに
トゥクトゥク→バス→トゥクトゥク→車→バス
標高2600メートルまで上がって行く。
そんなこんなで今日は6時間近く、
悪路を進む地獄道だった。
これもまた旅の醍醐味なのでしょう。
インドに来た目的は、
クリンジの花を見るため。
諦めかけたけど来れてよかった。
ありがとう。